四天王寺東について

01.はじめに

学校法人 四天王寺学園の教育への「想い」

四天王寺学園は、聖徳太子が帰依された仏教の精神こころを建学の精神としています。聖徳太子は、四天王寺(敬田院)を創建された際に、同時に施薬院、療病院、悲田院を設置し、四箇院とされ、それらは、現在でいうところの寺院、学校、薬局、病院、社会福祉施設の機能を備えていました。当時、薬が無い、怪我や病気を治す場所が無い、困窮などで苦しむ人を支える場所が無いという社会問題があり、四箇院は、それらを解決するための事業となりました。寺院である敬田院で人材を育成し、他の三院において、仏教の重要な教えである慈悲行を実践することにより、人々の苦しみを取り除き、安楽を与え、聖徳太子が希求された、人々が平和で幸せに暮らせる国創りの一翼を担いました。

1400年以上経た現在でも、様々な社会問題が存在します。聖徳太子の「想い」、敬田院の事業を受け継いだ本学園は、仏教教育により、生徒に、互いの個性を尊重しつつ、調和できる「和の精神こころ」、自身を利するとともに他者をも利する「利他の精神こころ」を涵養し、人格を高めることを目指しています。また、授業や行事などの教育活動を通じて、高い志を持ち、高度な知識・技能を身につけ、社会問題の解決に貢献できる人材を育成しています。

現在、国内では、経済の停滞や格差の拡大、少子高齢化とそれに伴う労働人口の減少、科学技術の急激な進展による弊害など、国外では、戦争・紛争、貧困など、また国内外を問わず、人種差別、性差別、資源の枯渇、温暖化などの気候変動、食糧危機など様々な社会問題が存在します。

生徒の皆さんが社会に出られた時にはどのような社会になっているのでしょう。
どのような社会問題があるのでしょう。
どのようなことで困っている人がいるのでしょう。

今後も四天王寺学園は、予測のつかない未来社会を見据え、その社会に適応するための「力」をつけ、困っている人に寄り添い、社会問題に気づき、周りの人々と協力・協調しながら、その解決策を創造し、最後までやり抜く人材を育成・輩出してまいります。是非、聖徳太子の「想い」を受け継いで頂ける生徒の皆様のご入学をお待ちしています。

02.建学の精神・学園訓

建学の精神

帰依渇仰 断悪修善 速証無上大菩提処

聖徳太子は、推古元年(西暦593年)に四天王寺を創建し、敬田院きょうでんいんとされました。その設立の精神は「帰依渇仰きえかつごう 断悪修善だんなくしゅぜん 速証無上大菩提処そくしょうむじょうだいぼしょ」であり、それは、全ての生きとし生けるものが、仏教に帰依し、深く信じ、悪を断ち、善を修め、速やかに仏の悟りを得て、その境地に達することのできる場所を意味します。また、敬田院と同時に、国家の基礎であり、仏教の重要な教えである慈悲行の実践の場所として、施薬院せやくいん療病院りょうびょういん悲田院ひでんいんを設立して四箇院しかいんとされました。敬田院で研鑽を積んだ人材が、他の三院の運営に関わり、平和で人々が幸せに暮らせる国づくりに尽力しました。その敬田院の精神を建学の精神として、大正11年(西暦1922年)に聖徳太子1300年御忌記念を機として、学校法人 四天王寺学園は創立されました。

創立以後、聖徳太子のご偉業の中から、三経義疏(勝鬘経義疏・維摩経義疏・法華経義疏)を撰述されたことを受け、特に勝鬘夫人・維摩居士を範とした教育を打ち出し、また聖徳太子が制定された十七条憲法に準拠して学園訓を制定しました。十七条憲法の第一条「和を以て貴しとなす」に象徴される「和の精神」により、道徳観・倫理観を涵養し、勉学・スポーツ等において自己を徹底して磨く教育を実践してきました。社会には時代ごとに国内外を問わずあらゆる課題が存在しますが、その課題解決のために、利他の心を起こし、磨き上げた自己の知識・技能をもって、人々に寄り添える人材を育成することが本学園の使命であります。

学園訓

  • 一、和を以て貴しとなす
  • 一、四恩に報いよ
    • 四恩とは
      • 国の恩
      • 父母の恩
      • 世間の恩
      • 仏の恩なり
  • 一、誠実を旨とせよ
  • 一、礼儀を正しくせよ
  • 一、健康を重んぜよ

スクール・ミッション

  • 本校は、聖徳太子が仏教に帰依し、設置された敬田院の精神を礎とした建学の精神と学園訓を受け継ぎ、慈悲の心で人々に寄り添える人材を育成します。
  • 本校の教育により、より高い知識・技能を身に付け、社会に貢献できる人材を育成します。

スクール・ポリシー

グラデュエーション・ポリシー

  • 仏教教育により、「和の精神こころ」「利他の精神こころ」を涵養し、人格を高め、常に感謝を忘れず、誠実であり、礼儀、健康を重んじる人材を育成します。
  • 教科学習や学校行事、クラブ活動において、学力の三要素はもちろんのこと、その他社会に必要とされる力を身に付け、さらに社会問題に気づき、論理的に思考し、周りの人々と協力・協調しながら、その解決策を創造し、最後までやり抜く人材を育成します。

カリキュラム・ポリシー

  • 慈悲の心、「和の精神こころ」「利他の精神こころ」を涵養するため、日々のガレリアでの合掌・礼拝や朝拝、また讃仰会、新入生授戒会、授戒灌頂会などの仏教行事などを通して仏教教育を実施します。
  • 教科学習などにより以下の力を育成します。
    1. 国語により、課題を正確に読解する力
    2. 英語により、コミュニケーション力や異文化理解力
    3. 社会や芸術科目、ICT教育、探究学習により、社会問題に気づき、解決策を創造する力
    4. 数学や理科、探究学習により、論理的に思考する力や社会問題を解決する力
    5. 学校行事やクラブ活動により、周りの人々と協力・協調する力
    6. 保健体育により、体力・精神力及び最後までやり抜く力
    7. 進路指導やキャリア教育により、希望する進路を実現し、社会に貢献できる力

アドミッション・ポリシー

  • 本校のスクール・ミッションの理解に努め、学業・仏教教育・学校行事等に真摯に取り組める生徒
  • 教科学習の基礎学力の定着を目指し、何事にも意欲的に取り組める生徒
03.沿革

学校法人四天王寺学園は、初代校主 吉田源應大僧正が大正11年の聖徳太子1300年御忌記念事業に際し、当時の世相に鑑み社会に資する女性の育成を目的に敬田院事業の実践たる場として、天王寺高等女学校を創立されたことに始まります。

  • 593

    推古元年4月

    • 聖徳太子が四天王寺敬田院を創設
  • 1922

    大正11年4月

    • 天王寺高等女学校設立
  • 1947

    昭和22年4月

    • 学制改革に伴い、四天王寺中学校設立(女子)
  • 1948

    昭和23年4月

    • 学制改革に伴い、天王寺高等女学校を四天王寺高等学校と改称(女子)
  • 1957

    昭和32年4月

    • 四天王寺学園女子短期大学設置
  • 1957

    昭和32年4月

    • 四天王寺学園女子短期大学設置
  • 1967

    昭和42年4月

    • 四天王寺女子大学設置
    • 四天王寺学園女子短期大学を四天王寺女子短期大学と改称
  • 1981

    昭和56年4月

    • 四天王寺女子大学を四天王寺国際仏教大学と改称(男女共学)
    • 四天王寺女子短期大学を四天王寺国際仏教大学短期大学部と改称(女子)
  • 1984

    昭和59年4月

    • 四天王寺国際仏教高等学校・四天王寺国際仏教中学校設置(男子・全寮制)
  • 1990

    平成2年4月

    • 四天王寺国際仏教高等学校・四天王寺国際仏教中学校を四天王寺羽曳丘高等学校・四天王寺羽曳丘中学校に改称
  • 1994

    平成6年4月

    • 四天王寺羽曳丘高等学校・四天王寺羽曳丘中学校(通学制導入)
  • 1997

    平成9年4月

    • 四天王寺羽曳丘中学校(男女共学)
  • 2000

    平成12年4月

    • 四天王寺羽曳丘高等学校(男女共学)
  • 2003

    平成15年4月

    • 四天王寺国際仏教大学大学院設置
    • 四天王寺国際仏教大学短期大学部 (男女共学)
  • 2008

    平成20年4月

    • 四天王寺国際仏教大学・四天王寺国際仏教大学短期大学部・四天王寺国際仏教大学大学院を四天王寺大学・四天王寺大学短期大学部・四天王寺大学大学院と改称
  • 2009

    平成21年4月

    • 四天王寺学園小学校設置
  • 2014

    平成26年4月

    • 四天王寺学園中学校設置(男女共学)
  • 2016

    平成28年4月

    • 四天王寺羽曳丘中学校閉校
  • 2017

    平成29年4月

    • 四天王寺学園高等学校設置(男女共学)
    • 四天王寺学園小学校を四天王寺小学校と改称
  • 2019

    平成31年3月

    • 四天王寺羽曳丘高等学校閉校
  • 2020

    令和2年3月

    • 四天王寺学園高等学校・四天王寺学園中学校を四天王寺東高等学校・四天王寺東中学校と改称

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